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ギター工場見学レポート パート1

ギター工場見学レポート パート1

作成日:2009/11/20

ギター工場見学レポート パート1

ギターエンジニア専攻 ギター工場見学 11月16・17日と、ギターエンジニア専攻1年生の工場見学に行ってきました! 16日早朝に校舎前に集合した学生たちは、眠い目をしながら(笑)バスに乗り込み、最初の見学先、楽器用の木材を取り扱う愛知県『アイチ木材加工株式会社』さんへ。 到着したとたんに目に飛び込んでくるのが、山積みの多種多様な木材!!普段、実習室で結構色んな種類の木材を見慣れているはずの学生たちもいきなり圧倒されていました。 こちらでは、楽器用の木材そのものはもちろん、大型機械を使って木材をボディーやネックに加工する作業も行われています。他にもセミアコ用のトップ板を美しい曲線のアーチドトップにプレスする金型や、アコギのサイド板を曲げる機械など、「日頃目にするギターやベースの材料はこうやって量産されていくのか!」と驚かされるような設備ばかり。学生も目にしたもの、聞いたことを逃すまいと必死にメモをとっていました。 このとき担当者の方と一緒に案内してくれた池田君と、NCルーターという大型機械を操作してストラトのボディを作っていた松岡君は、CATギターエンジニア専攻の卒業生! 久しぶりの再会に僕もテンションが上がり、記念撮影。 この後、美しいキルテッドメイプルやバーズアイメイプル、貴重なスポルテッドメイプルや黒檀など、様々な珍しい楽器用木材を見せていただき(勢いあまって購入して帰る学生も数名。笑)、後ろ髪引かれる思いで次の見学先へ向けて出発。 続いて訪れたのは同じく愛知県『株式会社寺田楽器製作所』さん。 到着後、バスの中で担当者の方を待っている間に作業着にマスク姿で現れたのは卒業生の今井君。ここでもギターエンジニア専攻の歴代卒業生が活躍しています! こちらでは、国内外を問わず数多くのブランドのギターやベースをOEM生産されており、木工加工から塗装、組み込みまで全ての工程の作業が行われています。 見学当日も本当に色とりどりの楽器がズラッとならんで各工程を進んでおり、楽器店でみた事があるブランドのギターの、製作途中の貴重な姿を見ることが出来ました。 アコースティックやセミアコなどのギター製作を得意としている寺田楽器さんでは、たくさんの大型の機械と同時に、カナメのポイントでは人の手を使うことで、いかにクオリティの高いものをコストを抑えて量産するかという工場ならではの考え方とプロ意識を肌で感じることができました。普段ハンドメイドを基本とした製作工程を授業で学んでいる学生たちもかなり勉強になったようでした。 工場内を案内していただいた佐野さんは「僕は楽器バカですから(笑)」と前置きしながらも、「これからもっともっとたくさん楽器について勉強していってもらいたい」と学生を激励してくださっていました。 少しバスで移動して岐阜県に入り、この日最後に訪れたのはK・ヤイリのブランドで有名な『株式会社ヤイリギター』。主にアコースティックギターを製作するギターメーカーですが、ここまでの見学先とはまた違った、ハンドメイドへのこだわりが随所に現れていました。 まず驚いたのは、徹底した材料の品質管理。何年分ものストックがあるという倉庫の木材は、自社で天日による自然乾燥→釜での人工乾燥→シーズニングと何年もの歳月をかけて初めて製品に使用されるそうで、荒加工が行われたあとの材料がシーズニングされる一室では気温・湿度を保つことはもちろん、なんと木材に音楽を聞かせて、より楽器に適した材料にする(!!)といった事まで行われていました。 こういったこだわりが「製品は全て永久保証」という自信を生み出しているのだなあと納得。 事務所2階のプレイルームでは新旧様々な製品が所狭しとならんでおり、「どれでも好きなギター・ベースを弾いてみてください」というなんとも太っ腹な発言に、遠慮を知らない学生たちは(笑)ここぞとばかりにあれこれ手にとって職人技の結晶を堪能していました。 最後に矢入社長自ら学生の質問に答えて戴いたり、ギター型の木製キーホルダーやピック、ステッカーなどのお土産までいただいてしまい、学生達はホクホクで工場を後にしました。 これで工場見学の1日目は終了。このまま長野県までバスに揺られ、松本のホテルに一泊します。 早朝から長時間移動と見学を繰り返し、さぞかし学生たちも疲れているだろう、今夜はゆっくり…と思いきや、そこは若者、大浴場で背中を流し合ったり、遅くまで語り合ったりと…楽しく過ごしたようです。 翌朝は6時半起き!寝坊するなよ!(笑) 工場見学パート2へ続く