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志田工房特別授業

志田工房特別授業

作成日:2008/07/10

志田工房特別授業

6/27(金)三重県でギター工房を営む志田涼氏(志田工房)による特別授業が行われました。 ギターエンジニア専攻1年生対象に、今回は「フレット」がテーマで授業が進められました。 フレットとはギターの指板に付いている棒状の金属部品の事で、音階を現す為に非常に重要な役割を果す部品です。このフレットは計算に基づいて正確な位置に付けられています、 殆ど場合は予めきっちり計測された治具(12フレット~24フレット位が標準)を使い指板にミゾを彫って行きますが、たとえば常識を超えたフレットの数(27フレットや32フレットなど)の場合は、治具を作る必要がありますし、オリジナルスケールで作りたい場合にも計算をして製作する必要があります。 スケールとは、ナットからサドルまでの弦長を現します、一般的にストラトタイプは、648mmのロングスケールといい、レスポールタイプは628mmのミディアムスケールと呼ばれています。また、それらよりも短い610mm以下のサイズのスケールもあり、それは一般的にはショート・スケールと呼ばれています。 まずこの授業でフレットの位置を計算する平均率を学びました。「17.817」この数字が、キーワードとなります。スケール÷17.817=1フレット目の位置になります。例えばロングスケールの場合648÷17.817=36.3698となります、次に2フレット目の計算は1フレット目で出た数字÷17.817=2フレットとなります。この様な感じで順に計測していきます。この方式を学び学生も早速計算しながらメモっていました。 次はフレットのエッジ処理のやり方についての実技授業です。フレットは演奏中は常に手が触れているため、角の処理が雑だと弾きにくいものです。そこでこの角を丁寧に丸める作業を行いました。これはびっくりするほど効果があり、とても手触りが良くなり、また見た目も美しくなりました。短い時間だったので全部の処理は出来なかったのですが、皆、徐々に慣れてきた様子で今後の課題にもなり、非常に為になる授業となりました。 次回は後期に「アーチドトップ実習」という内容で授業を行う予定です、今からとても楽しみです。

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