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菅沼孝三氏特別授業

菅沼孝三氏特別授業

作成日:2015/12/09

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世界を股に掛けて大活躍されているスーパードラマー“手数王”こと菅沼孝三氏の特別授業が行われました。
今回は、今までの授業とは一線を画す内容で、音楽製作を主として授業に取り組んでいる“ミュージッククリエーター”(以下ミュークリ)専攻との初コラボ授業で、どんな内容になるか始まる前からドキドキワクワク。
そんな期待に胸を膨らませて臨みました。

いつもは、菅沼さんの課題を前にドラム専攻・総合ドラムの学生中心となって、ドラムパッドをひたすら叩きながら練習フレーズを消化していくという形態で行っていましたが、今回はレコーディングのシュミレーションで、一応、オーバートップLRにマイクをセッティングし、何テイクか録音しながら、ミュークリの学生が作った楽曲を菅沼さんがプレイするとどう変化するのか?で、同じ曲を学生がプレイするとどうなるのか?そしてその楽曲に対してのコメントやプレイした学生へのアドバイスなど頂きながら、クリニックは進行していきました。

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前日、この日の為に学生から作品を募集し、出来上がった数曲のオケを菅沼さんに送っていたのですが、譜面は直前にお渡しするという事で、当日リハーサル時にサイズとコード進行と簡単なキメしか載っていないシンプルな“Cメロ譜”を用意し、お渡ししようと。
しかし本番になると、その譜面は使わずに、ご自身が考案した手書きのドラム譜を学生にも分かるようにと書いて持ってきて下さいました!
この譜面は実によくできており、どれだけ長い曲でも譜面1枚で事足りるように菅沼さんのアイデアが散りばめられた譜面でした。
残念ながら、この紙面で内容をお伝えする事はできないので、気になる人は次回の特別授業に参加してみて下さい。

とにかく、ご多忙極まりない菅沼さんですが、時間の無い中、完璧なまでにしっかり準備されるその姿。
以前、テレビのインタビューか何かで、世界のイチローが、試合に臨む前、とにかく準備する事が全てだと!プロこそやっつけでは無く、完璧に準備して臨まないとイケナイ!しっかり準備さえ出来ていれば、偶発的な出来事にも気持ちに余裕を持って対処できる!という言葉を思い出しました。
ご自身専用のドラム譜もそうですが、ミュークリの学生が用意してきた楽曲は数曲あったのですが、その曲も打ち込んだドラムも完璧にコピーして、尚且つ、曲の隙間には自分の個性をアピールするようなプレイ挟み、ミュークリの学生が打ち込んだ“物理的”に無理っ!ってパターンも再現して見せる寛容さ!
とにかく、菅沼さんには毎回何かしら驚かされます。

あと、印象に残ったお話で、実際のレコーディング現場で、レコーディング当日スタジオに呼ばれ、その日レコーディングする曲をスタジオ到着して初めて聴かされる訳ですが、1回目は聴きながらサイズを追っていき、2回目は譜面を見ながら自分で分かるようにチェックや譜面への書き込みをし、3回目でリハを兼ねてレコーディングするのですが、この行程の回数が1回でも多くなってしまうと、もう次のレコーディングは呼んでもらえない!と。
とにかく集中力MAXで臨まないとダメだと仰っていました。
あと、とにかくプロデューサーやディレクターからの注文が無い限り、原曲に忠実にプレイする事!と。
「俺はこれだけ手数で叩けるでぇ」とかは要らないとも仰っていましたが、逆に菅沼さんは「もっと手数多くっ!」っていう具合にオーダーされるそうです。
そらそうですね(笑)

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ミュークリの学生は自分の作った作品が菅沼さんのプレイによってどんどんクオリティーが上がって行くのを目の当たりにし、とても嬉しそうな表情で見守っておりました。
ドラム専攻の学生は菅沼さんがプレイした後は非常に叩きづらいものですが、今回参加していたドラム専攻の1年生たちは怖気づくことなく、積極的にプレイしてくれていました。
このパターン繰り返しているウチにあっという間に90分が過ぎてしまいました。

最後は菅沼さん囲んで恒例の記念撮影!パチリ!皆さんお疲れ様でした。

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プロフィール
菅沼孝三(すがぬま・こうぞう)
大阪で生まれ8才でドラムを始める。
15才でプロデビュー後、数多くのスタジオワーク、コンサートツアー、セッションに参加する。
自己のドラムスクール「菅沼孝三ドラム道場」を全国6カ所にて主宰。
■日本の音楽シーンでは。。。
ポップス、ロック系では、CHAGE&ASKA、稲垣潤一、工藤静香、織田哲郎、LOUDNESS、TOSHI(X JAPAN)、ローリー寺西、谷村新司、GACKT、HIDEKI(元シャム・シェード)、yasu(ジャンヌ・ダルク)のソロプロジェクトacid blackcherry etc…
ジャズ系では、松本 英彦(Ts)、梅津 和時(As)、小曽根 真(P)、佐山 雅弘(P)、渡辺 香津美(G)、日野 皓正(Tp)、エリック宮城(Tp)、村田 陽一(Tb)、綾戸千絵(Vo)、小野リサ(Vo)等と共演。
■海外音楽シーンでは。。。
海外ミュージシャンでは、ラリー・グラハム(B)と共演。教則ビデオでも共演。
ルイス・ジョンソン(B)、アルフォンソ・ジョンソン(B)、リンカーン・ゴーインズ(B)、ウイル・リー(B)、マイク・スターン(G)、ラルフ・マクドナルド(Parc)、オセロ・モリノー(ジャコ・パストリアスのオーケストラに在籍したSteel Dr奏者)、ジョニー・グラハム(アース・ウインド&ファイヤーのギターリスト)、ボブ・マラック(Sax)等と共演。

クリニシャンとしても意欲的に取り組み 、国内はもとより海外のドラムクリニックに多数出演。
プロ、アマチュアドラマーの指導にあたる。

とまぁ、とにかくスゴい方なんですけど、文字だけではスゴさが伝わらないので、YouTubeからの“動く菅沼さん”を是非ご覧になって下さい!