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志田工房・志田氏によるギターエンジニア専攻特別授業

志田工房・志田氏によるギターエンジニア専攻特別授業

作成日:2012/07/28

夏休み真っ只中のキャットですが、特別授業が色々と行われています!

ギター工房「志田工房」(三重県)の志田氏にお越しいただき、ギターエンジニア専攻の学生を中心に特別授業を開催しました。

 

 

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過去に数回お越しいただき、特別授業をしていただいたことはあるのですが、現在の在校生が志田さんにお会いするのは初めて。
少々緊張した面持ちの1、2年生。

 

 

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簡単な自己紹介から、早速今回のメインの講義へ。
今回は、志田さんがお客さんに弦楽器の仕組みを話される際に実際に使用するという模型を持ってきていただき、そもそも弦楽器の仕組みとはどういうものなのか、からお話が始まりました。

 

 

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あえてギターの形をしていない模型をもとに、楽器の成り立ちを考えていくと普段は世の中に存在するギターやベースのデザイン・仕組みありきで楽器作りをしている学生たちも、新たに考えさせられた様子。
「既成概念に囚われず、自由な発想で楽器製作をするべき!」と志田さん。
今までに色んなメーカーで製作されたちょっと変わったギターベースのお話や、最近製作された際の作業の様子の画像、当日お持ちいただいた志田工房製作のギターやベースを例に様々な経験なども紹介してくださいました。

 

 

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そして、「志田工房と言えば」と学生も興味津々だった…光るポジションマーク!

 

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画像では分かりにくいですが、指板面のポジションマークが鮮やかな緑に光っています!

 

 

いくつかのメーカーも製品に取り入れているLEDポジションマークですが、独自の手法を確立されるまで、色々なご苦労があったとか…
「まだまだ『これで完璧!』とは思っていないので、色々と考えています」と志田さんはおっしゃってましたが、過去に施されたLEDポジションマークは全てノントラブルとのこと。
学生もその技術を盗もうと(笑)いろいろと疑問をぶつけていました。

最後に質疑応答の時間。
将来、工房を持つことを夢としている学生も多く、実際に個人工房として楽器業界で活躍される志田さんにあれこれと質問をしていました。

 

…と、ここで予想外の展開!
たまたま当日、業者さんとしてキャットに来ていて、教室を覗いてくれていた卒業生であり、元アシスタント講師でもある西脇君((株)大阪フェルナンデス リペアサービス担当)が志田さんに呼ばれて学生の前に!(笑)
実は仕事上、以前から面識があったとのこと。
それまで卒業生として学生と一緒にフンフンと志田さんの話を聞いていた西脇君も、学生の前で志田さんと並ぶと国内有数の楽器メーカー、フェルナンデス・西脇氏の顔に。

 

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ここからの学生の質問には、楽器工房「志田工房」の志田氏と楽器メーカー「フェルナンデス」の西脇氏に、それぞれの立場からのアドバイスをしていただけるという贅沢な時間に!

なかでも楽器の企画やリペア(修理)において、そのスタンスの違いは歴然で、おおまかには楽器業界を目指しているものの、まだまだ様々な進路の可能性がある学生達にとっては大変参考になった様子。
特に、『100人のお客さんが楽器の評価をして賛否が分かれたとした場合、99名の良い評価を目指すのがメーカー、例え99名の酷評を受けてもオーダーしてくれた1人のお客さんの絶賛を目指すのがオーダーメイドの工房』という、お二人の言葉がとても印象的でした。

最後に嬉しいハプニング(笑)もありながら、学生にとってまた新たな目標ができた、たっぷり3時間の特別授業でした!