CAT TOPICS
ベースニンジャあらわる!
ようやく秋も深まり、木々が赤く色付き始めた今日この頃。
そんな季節の変わり目の10月31日(木)、わがキャットミュージックカレッジ専門学校に、昨年に引き続いて”ベースニンジャ”こと今沢カゲロウ氏が突如現れました!
ここ数年、この時期に恒例行事になりつつある氏のクリニック。
楽しみにしている学生が、ベース専攻のみならず他専攻にも沢山いて、当日もベース、ドラム、ギター、キーボード、ギターエンジニア、なんと音楽ビジネス専攻の学生まで参加してくれました。
先ずはループを多用し、Fuckin” greatな演奏を一曲披露して下さったのですが、今沢さん流に言わせると、ここは”娯楽”のコーナーだそうです(笑)
因みに今回使用した機材は、一昨年、不慮の事故に遭われ、必要に迫られて現在のシステムにグレードアップしたそうです。
見た目はシンプルだけど、氏の縦横無尽に変化していくプレイを最大限引き出してくれるデバイスだそうです。
その後、ベース専攻以外の学生にも役立つアカデミックな講義”グルーヴの定義”と云った内容のお話を小気味良いテンポと巧みな話術、そしてユーモアたっぷりに語っていただき、参加していた全ての学生を納得させていました。
ベースに特化した内容では、どれだけ長い時間プレイしても全然疲れない2フィンガー奏法だとか(詳細はここでは書けませんが、本気で理に適っている奏法です)、永遠にスラップし続けれる”穴掘りおじさん奏法”だとか(詳細はここでは書けませんが、本気で理に適っている奏法です)。
ベーシストも、そうでない人も楽しんでもらえるとてもタメになる講義をしていただきました。
それからちょっと話が長くなってしまったと言って、再び娯楽のコーナーを設けていただいたのですが(笑)
昨年と同じ内容の事はしたくない!と自らのハードルを上げる氏のストイックさに感銘を受けていると、「今年は昆虫たちと競演します!」と予測不能なサプライズな展開に、会場にいあわせた全ての人たちが今沢さんのトリコになっていました。
自らスケッチブックに描いた昆虫の絵と、先日、北アルプスに自ら出向き、3日かけて録音した虫たちの鳴き声をスマホに録音したという念の入れ様で、その録音した昆虫の鳴き声をバックに、例えばクマバチはピアノ、ドラムのシンバルレガートをツユムシ、ホーン隊にキリギリスといった具合にパートを振り分け、あのジャコ・パストリアスの名演で知られる”ドナ・リー”というチューンを虫たちと一緒に演奏するという暴挙?をやってのけ、言うまでもなく皆大喜びでした。
更に凄かったのが”絶対bpm”。
音楽に興味の無い人が聞くと”ナンノコッチャ?”と思うでしょう。
小さい頃にピアノを習っていた人は”絶対音感”という名詞を聞いた事があると思いますが、音感があるのであれば、bpm(テンポを表す単位)もあるやろ!という発想で、やり始めたそうです。
これは、聴き手に好きなお題(この場合好きなメトロノームのテンポ)をもらい、そのテンポを今沢さん自身がプレイし、最終的に本当のメトロノームを鳴らしてテンポをずらす事なくバッチリ合わせてしまうという、破天荒な業なんですが、学生から「101!」ってお題をもらうやいなやすぐにベースをプレイし始め、その音をどんどんループ録音し、ポケットから取り出したメトロノームの音をベースのピックアップやMC用のマイクに近づけると、な・な・何とループしているベースのテンポとメトロノームのテンポがピッタリと合うじゃないですか!
凄過ぎる業を目の当りした学生は”シーン”。
最後の娯楽コーナーでは”ninja coming”という、hipでcoolでgroovyで途中ラップ?も入るゴキゲンな曲を演奏していただき、まさにに大・大・大盛況のうちに終わりました。
その後、皆でニンジャポーズを決めて集合写真を撮った後、物販を設けていると、1年ベース専攻の学生たちが、お揃いのニンジャTシャツを購入し、今沢さんに一人一人に昆虫のイラストを描いていただいている様が羨ましく思えてしまい、つい僕もピンク色を購入してしまいました(笑)
最後に、たったベース1本だけで世界中を駆け回っている、日本が誇る”ベースニンジャ”こと今沢カゲロウさん、ベースプレイ、パフォーマンスも然ることながら、とても暖かく、気さくで、ユーモアに溢れていて、それでいて謙虚で、アーティストとして超一流である前に、一人の人間として超一流であると強く感じさせてくれたとてつもなく偉大なアーティストのお一人だと思いました。
(教務:常田)
(※クリックしたら拡大できます)